【合同会社K plus 創世記】 Vol.6 ~ネオ・トラディショナルな町~ 埼玉県秩父地域篇 Part 2
「ホテル・コンシェルジュによる地域の魅力発見・発信事業」で、2016年に我々が訪問させて頂いた秩父(ちちぶ)のネオトラディションをご紹介いたします。
まずは、昨今世界的に広がっているジャパンウィスキーブームの火付け役である、ベンチャーウィスキー秩父醸溜所。
武甲山からの豊富な伏流水に恵まれる秩父地域には、日本酒の蔵元が3軒、ワイナリーが2軒、そしてウィスキーの醸造所もあるという、まさに、酒界の「鏡」、「剣」、「勾玉」が揃っている地域であるってご存じでしたか?

一般社団法人秩父地域おもてなし観光公社様のサイトより)
ベンチャーウィスキーは、その名からも分かるように、いわゆる「ベンチャービジネス」として始められたウィスキー蒸溜所で、ウィスキー好きの垂涎の的である「イチローズモルト」を造っています。
イチロー氏のご実家は老舗の酒蔵でしたが、経営難に陥り、譲渡されることが決まった際、行き場を失った約4000樽のウィスキーの原酒を元に、2004年、ベンチャーウィスキーの前身である工房を立ち上げたそうです。当時ウィスキー人気は下火であったにもかかわらず、その潜在能力を確信していたイチロー氏は、本場スコットランドに渡り、ウィスキー造りを学びながら自前の蒸溜所を立ち上げました。

それから、20年の月日が経った今、イチロー氏の夢は30年物のイチローズモルトを飲むこと!
ベンチャーはこういう道筋を通ってトラディションになっていくのだなと実感させられる視察でした。

秩父にはBAR HOPPINGという文化があります。
そう、巷では入手困難なイチローズモルトのウィスキーが、秩父の街中に点在しているバーで飲めるのです。それぞれのバーのオーナーやバーテンダーが独自に選んだレアなイチローズモルトに出会うためにバーをはしごするBAR HOPPINGは、秩父でしかできない夜のお楽しみ。
日帰りできる距離の秩父も、宿泊すれば、終電を気にせず満喫できます。是非に。

イチローズモルトが飲める秩父地域のバーのリストはこちらから。
(2016年版なので、もしかすると変更ありかもしれません。)
<Part3に続く>